体温調節ラボ Thermoregulation Lab.
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はじめに


体温調節ラボ 所長の橘高(きったか)です。

かつて日本の主要産業であった繊維業界は、人件費の安い東南アジアにシフトし、
国内の繊維業界は衰退の一途を辿っています。

私の願いは、海外に負けない強い繊維業界の復活です。

日本でしか作れない機能衣服を開発し、
その性能を数値化して世界にアピールする事が一番近道と考えます。

機能衣服とは、冬場に発熱する下着や、夏場に涼しい服を意味します。
例えば国際試合で全日本のユニフォームが、他国よりも10%涼しかったら、
パフォーマンスが上がり、勝てるような気がしませんか?
さらに進化して労働者の身体を冷却する衣服や身に付ける冷房装置などもあります。


これら機能衣服は、複数販売されているものの、冷却(保温)性能を数値化したカタログ等が見当たりません。

当社の発汗サーマルマネキンを使用すると機能衣服の性能を数値化することができます。

発汗サーマルマネキンは学術的研究用途でしたが、
当社の製品は、機能衣服の性能評価に主眼を置いて開発しています。

専門知識が無くても活用でき、安価で中小企業でも採用できる
発汗サーマルマネキンの製造販売を目指しています。

発汗サーマルマネキンを導入するメリット


現状では、暑い環境試験室の中で、エルゴメータ(W数を設定できる自転車こぎ)を使用し、
人体に各種センサー(心拍数、深部温、皮膚温など)を装着して、過酷な試験をしています。
ところが人体による試験では、体調不良、暑熱順化、運動への慣れ、疲労、汗によるセンサーの剥がれなど
さまざまな要因で、再現性が低い場合があります。何度も繰り返していると膨大な時間がかかってしまいます。
また、データにサンプルの明らかな差が現れない場合は、「AよりBの方が良いような気がする。」
といった、あいまいな評価結果になり、開発の方向性を間違ってしまう可能性があります。

弊社の発汗サーマルマネキンは、従来の発汗量一定の製品とは異なり、
人体の発汗メカニズムを忠実に再現することに主眼を置いています。
例えば、各種スポーツ用のユニフォームを着せて、運動量を設定すると、どれだけの発汗があるか?
その発汗の内、どれだけの量が身体の冷却に有効活用(有効発汗)され、
どれだけの発汗が無駄に滴下したか(無効発汗)、また機能衣服にどれだけの冷却効果があるかを、
身近な単位であるワット(W)と、ミリリットル(ml)で数値化できます。また、再現性も高いです。
したがって、機能衣服の研究開発期間を大幅に短縮できる可能性があります。